2001:a cyber space odyssey

■シンポジウム開催のお知らせ:
 新世紀を迎え,インターネットが広範囲に普及し,ブロードバンド時代に向かい加速する中,サイバースペースはテクノロジから社会学まで大きく広がりを見せています.本シンポジュウムでは,サイバースペースの最先端の研究者による,テクノロジ,社会学,ビジネスにわたる招待講演と技術系・社会学系論文の発表から,進化する21世紀のサイバースペースを予見します.皆様のご参加をお待ちしております.

■事前申し込みのお知らせ:

 本シンポジュームは,多数の方の参加が見込まれます.当日の受付も可能ですが,事前申し込みをお勧めします.なお,支払いは,当日お願いいたします. 事前申し込みの際は,以下の内容のメールを,葛岡(kuzuoka@esys.tsukuba.ac.jp)宛に、至急お送りください.

Subject
   2001CSシンポジューム参加希望


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■ 2001:a cyberspace odyssey
主催: VR学会 サイバースペースと仮想都市研究会
日時: 2001年10月11日(木) 10:00〜17:45
場所: 学術総合センター2階中会議場3,4(東京)
参加費: 一般=10,000円,学生=5,000円 (当日お支払いください)

■ プログラム
 10:00 

招待講演 坂村 健(東大)

ユビキタス・ミュージアム

 仮想空間上の博物館は,それ自身で独立していたが,最近は現実世界と対応させる動きが目立つようになってきた.現実世界から仮想世界への入口をいくつも作ったり,現実のモノ自身をポ−タルとして,一般的データとデータベースを融合させ,どこからでも知識が手に入るような,仮想博物館を構築することもRF-IDや非接触型ICカードなど現実と仮想を結ぶ技術の発達により可能になってきた.最近手掛けたいくつかの実験や展示に基づき,このようなユビキタスなミュージアムの課題と可能性を論じる.
 11:05 

論文発表 鈴木 由里子,小林 稔,石橋 聡(NTT)

没入型仮想環境における風圧による力覚提示方式の検討

 仮想空間での臨場感を高めるため,身体全体で仮想空間を体験できる没入型仮想環境が提案されている.本稿では没入型仮想環境でさらに臨場感を高めるため,現実世界の操作者の身体や所持物に風を受ける物体を取り付け,仮想環境のイベントに合わせて風を制御し,現実世界の風を受ける物体に対して風圧を与え操作者に圧力として力覚提示する風圧による力覚提示について,その性能やプロトタイプについて述べる.
 11:35 

論文発表 岡田 謙一,冨永 健太郎,松下 温(慶応)

香りの環境通信を目指して

 通信技術の飛躍的な発展にともない,画像や音声など視覚や聴覚に関するデータはほぼリアルタイムに通信できるまでになった.しかし,手触りや香りのような,触覚や嗅覚などに関する情報は今だその通信技術が確立されていないのが現状である.そこで,本論文では特に嗅覚に着目し,これまでに我々が研究してきた事例を紹介しながら,香りを通信するための技術について考察する.
 12:05 
昼 食 (70分間)
 13:15 

招待講演 遠藤 薫(東工大)

仮想空間と現実空間の連結(リンク)
  --- ひとはそこに何を求め,どのように行動するのか?

 ディジタル・コミュニケーション・ネットワークの一般化にともない,現実空間と仮想空間は緊密な相互連結関係を構成しつつある.この新たな「メタ 現実」空間はどのような構造をもっているだろうか?また,人びとは,そこに何を求め,どのように行動しているだろうか.演者の関わったいくつかの調査をもとに,海外の状況なども交えながら,現実-仮想空間の今日と明日を展望する.

 14:20 

論文発表 佐藤 哲也(東工大)

日本語様相(モダリティ)に着目した電子会議室でのコミュニケー ション評価手法

 本研究では,文章を命題と様相に分割するモダリティ文法に基づいたテキスト分析を用いて電子会議室で行われているコミュニケーションの評価手法を提案する.本手法は従来のテキスト分析に比べると,日本語文法の特徴である様相に着目するため分析の客観性が高井という特徴がある.この手法を用いた分析により,実験における議論について,初期段階では事実認識が,議論の進展が進むにつれて相互理解がそれぞれ深まるということが観察可能である.
 14:50 
休 憩 (20分間)
 15:10 

論文発表 金子 宏直(東工大)

仮想現実と民事法の接点

 インターネットによる取引が日常生活に浸透しつつあり,電子取引の法制度の整備が各国ですすめられている.これらの法整備にあたり消費者の法的保護をどのようにするのかという問題がある.現実空間における取引と仮想空間を介して行なわれる電子取引における相違に配慮しつつ,消費者の保護をめぐる技術と法(民事法)との関係についての基本となる問題を検討する.
 15:40 

論文発表 河合 裕文,松田 晃一(SONY)

非共有情報を用いた共有仮想社会PAW^2におけるコミュニケーションの促進と評価

 コミュニケーションの取りやすい環境を整えることは,共有仮想社会の実現において非常に重要である.従来の共有仮想社会では,仮想社会内でのユーザの振る舞いや景観など,仮想社会内の情報を全てのユーザが共有することに主眼が置かれていた.本稿では共有仮想社会における非共有性に注目し,ユーザ毎に異なる非共有情報を提示する.そして,これを共有する過程でユーザ間のコミュニケーションを促進する.アンケートにより,非共有情報が与えた影響を分析し評価する.
 16:10 

論文発表 山崎 晴明(山梨大)、原 智美,花岡 正明(キッセイコムテック株式会社)

福祉情報サービスを実現する仮想コミニテイモデルTaishi

 日本の福祉は,新しい介護保険制度の導入により,自ら利用したいサービスを選択する福祉へと変化した.それに伴い,家庭においては,福祉情報を効率よく入手する手段が求められている.本稿では,利用者がリージョンと呼ぶコミュニティに参加することにより,福祉情報サービスの要求と提供を可能にするモデルTaishiについて紹介する.また,Taishiに基づいて開発した福祉情報サービスシステムについて説明する.
 16:40

招待講演 節政 暁生(株式会社 ソニックチーム)

ネットワークゲームの現状
  〜ファンタシースターオンラインの開発現場より〜

 家庭用ゲーム機初のネットワークRPG『ファンタシースターオンライン』を題材に,ネットワークゲームの特長やネット上でのコミュニケーションについて解説を行う.『ファンタシースターオンライン』では,インターネットを介して全世界のプレイヤーが同時に遊ぶことが可能である.世界中のプレイヤー間にある,言語の壁を超えるためのゲームシステムの解説と共に,サーバ運営の実態などをエピソードを交えつつ解説する.
 17:45
閉 会

■ 開催場所
学術総合センター2階中会議場3,4 (学術センタービル内)

〒101-8430
東京都千代田区一ツ橋2-1-2

営団地下鉄半蔵門線/都営地下鉄三田線・新宿線「神保町」A8,9出口
営団地下鉄東西線「竹橋」1b出口
徒歩3〜5分

■学術総合センタービル案内図: http://www.nii.ac.jp/map/hitotsubashi-j.html

■ 問い合わせ

松田 晃一(Kou1 Ma2da),葛岡 英明

VR学会 サイバースペースと仮想都市研究会 シンポジュウム実行委員会

 Email:matsuda@arch.sony.co.jp(松田)kuzuoka@esys.tsukuba.ac.jp(葛岡)

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